市政施行3周年記念に : 新・春日部音頭

 

            作詞:清水みのる 

            作編曲:長津 譲司 

            歌 :中沢銀司・鈴木三重子 

 

1 ハアー

   桃の不二山 飛石づたい(飛石づたい) 

 ちよいと藤見て あの大池へ 

 ハッ ソレ ドッコイドッコイナ 

 ここは名どころエヽ  わしが家とは、庭つヾき ソレ 

 *ドッコイ シャラリコ シャシャントナ 

  春日部音頭で ドッコイ キタサノ ひと踊り

 

2 ハアー 

 青葉 はんの木 川風うけて(川風うけて) 

 宵の古利根 歌声たのし 

 ハッ ソレ ドッコイドッコイナ 

 月にボートのエヽ  影が三つ四つ また浮かぶ ソレ 

 *(繰り返し)

 

3 ハアー 

 嫁をもろうて 恥かし嬉し(恥かし嬉し) 

 今日は揃うて 田の草とりに 

 ハッ ソレ ドッコイドッコイナ 

 人目はなれてエヽ  たんぼ 田の中 二人きり ソレ 

 *(繰り返し)

 

4 ハアー 

 花のネオンに 五色の花火(五色の花火) 

 揚げて春日部 街中で音頭 

 ハッ ソレ ドッコイドッコイナ 

 踊れ今宵はエヽ  関東平野がゆれるほど ソレ 

 *(繰り返し)

 


春日部音頭には、昭和25年(1950年)版と昭和31年(1956年)版の2曲がありますが、上の歌詞は、現在広く歌い・踊られている昭和31年版のものです。

 

昭和25年版は歌詞を懸賞募集したところ、全国から200編以上の応募があったそうです。しかしながら一等の入選作はなく終わりました。それでも入選発表から1か月後には曲が出来上がり、発表会が行われています。どんな経緯で歌詞が決まったのでしょうか?

 

昭和31年度版は、市制施行3周年記念式典で発表されています。こちらはプロの作詞家、作曲家の手によるものです。

 

歌詞に登場する不二山は、小渕にある不二山浄春院のことで、この一帯は「桃」の名所でした。「藤」は牛島の藤、「大池」は現在の大池親水公園。幸松村の不二山の桃を見て、牛島の藤を見て(牛島も幸松村)、春日部町(武里村かもしれない?)の大池まで飛び石伝いに簡単に行けるようになったと、合併の効果を歌いあげています。この歌と同時に「古利根しぐれ」という歌も発表されています。

 

これらの歌で描かれた春日部は、田圃の広がる自然豊かで、のどかな田園地帯ですが、「花のネオン」、「五色の花火」と華やかな光景も歌われています。当時の新聞記事によると、昭和27年から春日部駅前の商店街にはネオンサインの取り付けが始まり、古利根川では昭和43年まで花火大会が行われていたそうです。