市民の歌 : 「町民憲章の歌」と「春日部サンバ」と「心の空」

町民憲章の歌

作詞  庄和町、石坂まさを

補作  神谷 尚

作曲  石坂まさを 

    庄和町ママさんコーラス

  

(語り)

朝日にまちなみが光輝くとき ― それは、幸多い一日のはじまりです。

庄和をふるさととする私たちは、人の心を信じ、

だれもが夢と希望に満ちた朝を迎えられるよう、

明日のまちづくりの願いを込めて、この憲章を定めます。

  

1 私たちは、互いに心をふれあい、助けあい、

そして励ましあい、共に生きる連帯感を育てます。

*庄和は 私たちの ふるさと

平和に 光り輝く町

  

2 私たちは、澄んだ青空、さわやかな緑、

  そしてきれいな水を愛し、自然と環境を守ります。

   *(繰り返し)

  

3 私たちは、教育、スポーツ、

  そして香り高い文化を尊重し、

豊かな教養を身につけ、健康に心がけます。

*(繰り返し)

  

4 私たちは、お年寄り、子供たち、

  そしてからだの不自由な方々をいたわり

   思いやりの心を大切にします。

  *(繰り返し)

  

5 私たちは、実りある労働、安らぎのある生活、

  そしてすべての人々の平和を願い、

明るい未来を築きます。

  *(繰り返し)

 


昭和61年(1986年)、庄和町の平和都市宣言の記念式典で、「新大凧音頭」と同時に発表されました。昭和56年に制定した町民憲章の文言を手直しして、曲を付けたものです。

 

この曲のカセット・テープのジャケットで、当時の庄和町町長・神谷尚氏は、次のように述べています。

『本年は国際平和年です。それを機に庄和町は、平和都市宣言を行

いました。この宣言を記念して、我が町自慢の町民憲章と大凧を皆さんの心にいつまでも残したいと考え、このたび、多くの方々のご協力により“町民憲章の歌”と“新大凧音頭”を製作いたしました。

とくに、これまで活字によって表現されていました町民憲章ですが、これからは音楽を通じて親しんでいただけると思います。こうしたことは、全国でも例のないことですが、これもまた文化だと考えます。今後、さまざまな機会を通じて、多くの皆さんに受け継がれていくならば、こんなすばらしいことはないと確信しております。』

 


春日部サンバ

            作詞       伊藤アキラ 

            作曲       馬飼野俊一 

            歌           チェリッシュ 

 

1. おどれサンバ うたえサンバ 春日部サンバ 

  あなたも わたしも 同じふるさと 

    空は青く 水は清く 古利根川は 

    季節を映して きょうも流れる 

  あの夢も この夢も 桐のたんすの中 

  大きく 育てて いつか教えましょう 

    おとこサンバ おんなサンバ 春日部サンバ 

    あなたと わたしの 夜が明けるまで

  

2. おどれサンバ うたえサンバ 春日部サンバ 

  あなたも わたしも おとなり同士 

  風に光る 藤をみつめ 桐の木見上げ 

    あしたのこの街 考えている 

  *ああしましょ こうしましょ それはとてもステキ 

   未来に ゆたかに 花咲く春日部 

    おとなサンバ こどもサンバ 春日部サンバ 

    みんなの みんなの 朝がくるまで

  

  *繰り返し 



平成元年(1989年)に発表されました。

 

「歌を通して市民みんなの心と心がふれあい、生き生きとしたふるさとづくりできたら」という願いを込めて、市が制作しました。

 

今迄紹介した春日部の歌は「町民憲章の歌」を除くとすべて音頭や小唄の民謡調でしたが、この歌は南米生まれの“サンバ“のリズムです。作詞家・作曲家・歌手のすべてが当時の”流行歌“の分野で人気を博した人達でした。

 

この曲が発表された平成元年は、日本がバブル景気に沸いた最後の年です。サンバの軽快なリズムは時代の雰囲気に合っていたのでしょう。


春日部市の歌 心の空

              作詞・作曲・歌    あえか

  

桜の花びら 舞い散る公園橋

みんなで 自転車で はしゃぎ回った

香る紫の パレード 鳴り響いて

沢山(たくさん)の笑顔が 光ってた

悲しい時 悔しい時

古利根川の水面(みなも)を見ると

また 前に 進めるんだ

 

心の空に 風を舞い上げて

どんな時も 上を見よう

駆けてく君と 呼び掛ける僕は

離れてても 心は一つ

土手を走って 橋を渡って

どんな涙も かわくよ

麦わら帽子 吹き抜ける風

帰る場所は いつでも ここにあるから

 

続く御神輿(おみこし) 賑わう夏まつり

かき氷 シロップ かけ過ぎちゃった

 人混みの中で 見つけた 友だちは

今も変わらずに 輝いてた

迎えに行く時 送って行く時

東口で手を振るといつも

愛しさが 止まらないんだ

  

心の空に 歌声かざして

どんな時も 夢を見よう

無邪気な君と 見つめる僕は

寄り添い合えば 心は一つ

瞳を合わせて 想いを重ねて

どんな願いも 叶(かな)うよ

夕日が綺麗(きれい)な あの通学路

帰る場所は いつでも ここにあるから

 

心の空に 風を舞い上げて

どんな時も 上を見よう

駆けてく君と 呼び掛ける僕は

離れてても 心は一つ

土手を走って 橋を渡って

どんな涙も かわくよ

麦わら帽子 吹き抜ける風

帰る場所は いつでも ここにあるから  


平成27年(2015年)に発表された、一番新しい春日部の歌です。歌詞、メロディとも、春日部市のイメージ・ソングといった趣の歌です。

この歌が生まれたいきさつは、「東武よみうりウェブ」の記事を引用することにします。

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春日部市は、10月1日に、新・春日部市施行10周年を迎えることを記念し、春日部市の歌「心の空」を制定した。

 

「心の空」は、市への愛着や誇りを育むことを目的に制定。また、かすかべ親善大使でありシンガーソングライターとして活躍する、あえかさんからも「歌で市民の皆さんの春日部への愛着を高めたい」という声があり、実現した。

 

市民に気軽に口ずさんでもらえるように、親しみのある覚えやすいメロディーに、軽快なアレンジを加え、主に中学・高校生らが、学校の合唱祭やイベントなどで歌える歌となっている。

 

春日部市で育った子どもたちが大人になったとき、歌と共に、ふるさと春日部を思い出してもらうことをねらいとしている。「帰る場所はいつでもここにある」と、春日部を思い出してもらいたい、という願いが込められているという。

 

制作に当たっては、市内小・中学生から「春日部の思い出」を募集し、集まった1609人分の思い出をヒントに、あえかさんが作詞・作曲をした。CDのジャケットには、歌詞をイメージした写真・イラストの公募を行い、採用作品を掲載するなど、たくさんの人の春日部への想いが込められている。 

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